2016年5月10日火曜日

パレス・メイヂ2巻 其ノ五感想

歌御会始の回。この回は特にお話の完成度が高くて、とても好き。
陛下の恋心(未満の淡い想い)を詠んだ歌は、より帝らしくという指導により
歌人・柳原詩子に改編されてしまう。けれど東辻が順番を間違えたおかげで、
ほとんど柳原作に成り果てていた陛下の歌は、柳原の作として詠まれ
陛下の本来の歌はその想いの相手である、御園がよむ事となる。
奇しくも理想的な形でよまれた歌だけれども、肝心の御園には
歌に込められた陛下の想いは伝わらず、ただ一人、同じく御園に
想いを寄せるお律だけが、歌から陛下の想いを読み取る。
両想いなんだけど、微妙にすれ違っている二人の恋心を表現した、素敵な話。
御園が御製をよむ場面は描かず、最後の最後にお律が歌を読む所でやっと
陛下の歌の内容が明かされる…という構成がニクい。
トラブルメーカーの東辻さんと東宮様も可愛い。
読むたびにアニメで見てみたいなぁと思う。


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